粉塵舞う教室に濡れる太腿

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合鍵と、黒板の隅の正の字

錆びた通用口の鍵を回すと、油の切れた蝶番が軋んだ音を立てた。使われなくなったこの中学校の裏口は、翔太と礼子だけが知る合鍵で今も開く。二階の音楽準備室を抜けて突き当たりの教室に足を踏み入れると、曇った窓ガラス越しに差し込む西日の中に、埃が静かに舞っていた。

床に散らばった木片を踏まないよう、慣れた足取りで歩く礼子の後ろを、大学を出て働き始めたばかりの翔太がついていく。

礼子は迷わず教壇の脇に鞄を置くと、黒板の隅へ目をやった。白いチョークで刻まれた「正」の字は、二人がここへ来るたびに書き足してきた記録だ。礼子は指先でそれをなぞり、数を確かめる。ちょうど七画、次で八画目になる。

最初にここへ来たのは、礼子が夫の一周忌を終えた直後だった。様子がおかしい叔母を心配した翔太が後をつけると、彼女はかつて夫と出会ったというこの教室で、声を押し殺して泣いていた。抱きしめること以外に何もできなかったあの日から、二人でここへ来るたびに、彼女は少しずつ言葉を取り戻していく。

「今日はこれを着てきたの」

礼子は鞄から丁寧に畳んだ紺色の布を取り出した。この学校に通っていた頃のセーラー服だという。防虫剤の匂いが微かに鼻をかすめる。

「まだ持ってたんだ」

「翔太が見たいって言ったんでしょう」

礼子は悪戯っぽく笑うと、羽織っていたカーディガンとスカートを脱ぎ、紺色のセーラー服に着替えていく。上着のボタンを留め、プリーツスカートを穿く指先に迷いはない。学生時代には収まりきらなかったであろう豊かな胸元と、成熟した女の丸みを帯びた太腿が、紺色の生地から零れそうになっている。

「ぱつぱつだね」

「言わないで」

着替えを終えた礼子が教壇の縁に腰を下ろすと、翔太はその前に膝をつき、スカートの裾からのぞく太腿に手を這わせた。布越しに伝わる体温と、その奥で疾る脈を感じ取ると、礼子の指先が教壇の木肌をかすかに引っかいた。

「ここ、変わらず誰も来ないね」

「うん、だから好きなんだ」

翔太はスカートをまくり上げ、白い太腿の内側に唇を寄せる。舐め上げるたびに、礼子の背中が弓なりにしなっていった。

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軋む教壇に重なる肌、埃の匂いの中で

パンティの上から割れ目をなぞると、薄い布地はすでに湿り気を帯びていた。翔太は指先で縁をずらし、直接肌に触れる。外気に晒された粘膜は、彼の指の熱でみるみる潤んでいく。

「あ……っ、翔太……」

礼子は膝を左右に開き、教壇に肘をついて上体を反らせた。翔太は蜜をまとった指を入り口に沈め、浅いところをくすぐるように動かす。ぐちゅり、と粘った音が薄暗い教室に響いた。

「ん……もう一本、平気だから」

求めに応じて中指を重ねると、礼子の内側が指を締め付けてくる。奥へ進めるたび、彼女の声が高くなっていった。

「ひぁ……っ、そこ……擦れる……っ」

指の腹で内壁のざらついた部分を押し上げると、礼子の腰が浮き上がり、太腿が細かく震えだす。溢れた蜜が翔太の手首まで伝い落ち、床に小さな染みを作っていく。やがて礼子は首を反らせ、声にならない悲鳴とともに大きく身体を痙攣させた。

荒い呼吸が収まらないうちに、礼子は震える指でセーラー服のボタンを一つずつ外していく。前を大きくはだけると、白い胸が重たく揺れてこぼれ出た。翔太は着ていたものを脱ぎ捨て、力の抜けた礼子のパンティを片脚ずつ引き抜く。もう隠すものは何もない。

礼子は教壇に背中を預けて仰向けになり、翔太の肩に両脚を乗せた。切っ先が入り口にあてがわれると、彼女は小さく息を止める。

「来て」

翔太が腰を進めると、熱を帯びたものが狭い道を押し広げながら奥へと沈んでいった。

「あああっ……!」

礼子の背が浮き、指先が教壇の縁を強く掴む。翔太は最初は浅く様子を確かめるように腰を送り、やがて律動を強めていった。埃っぽい空気の中に、粘膜がこすれ合う湿った音と、板の軋みが重なって響く。

「奥……もっと奥まで」

礼子の求めに応え、翔太は最奥まで押し入った。子宮口を押し上げられる感触に、礼子の視界がじわりと霞む。

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西日の中で増える正の字

律動が速まるにつれ、礼子の乱れた声も切れ切れになっていった。翔太は胸に手を這わせ、汗ばんだ乳房を揉みしだきながら、腰を打ちつけ続ける。パンパンと肌がぶつかる音が教室の隅々まで響いた。

「もう……イく……っ!」

礼子の膣内が収縮し、翔太自身を締め上げる。限界を悟った彼が最後に深く突き入れると、熱い迸りが彼女の奥深くに広がっていった。彼は礼子の脚をそっと肩から下ろし、汗ばんだ肌を重ねたまま、二人はしばらく動けずにいた。

呼吸が整うと、礼子は乱れたスカートを直し、制服のボタンを留めながら窓の外を見つめた。橙色に染まった校庭には、誰の姿もない。

「来月、ここが取り壊されるって聞いたの」

「知ってる。だから今日、誘ったんだ」

礼子は小さく笑うと、翔太の頬に指先で触れた。

「連れてきてもらったんじゃなくて、私が来たかったの。最初の日も、今日も」

翔太は礼子の手を取り、指を絡めた。

「じゃあ、最後の一画は礼子が引いて」

礼子はチョークを手に取ると、黒板の隅の「正」の字にもう一画を書き足した。八画目。汗ばんだ指先に、白い粉がうっすらと張り付く。

「次はどこで会う?」

「翔太が決めて。私はどこへでもついていくから」

窓の外では蝉の声が遠くに響いていた。二人は色褪せた黒板を一度だけ振り返ると、合鍵を握りしめたまま、二階の教室を後にした。

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この物語は完全なフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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叔母と甥という関係だからこそ、二人の間に流れてきた時間そのものを描きたくて、今回は黒板の隅に増えていく「正」の字と、礼子がしまい込んでいたセーラー服という二つの小道具に、言葉にしてこなかった月日の重みを託しました。 夫を亡くした礼子を励ますところから始まった関係を、性的な場面だけで語らず、チョークの粉が指に残る感触や、来月に迫った校舎の取り壊しという具体的な出来事に絞ったのは、漠然とした背徳感ではなく、二人が本当は何を惜しんでいるのかを描きたかったからです。最後に礼子が「次はどこで会う?」と尋ね、翔太に委ねる場面には、この関係がまだ終わらないという二人の選択を込めています。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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