
粉塵舞う教室に濡れる太腿
使われなくなった中学校の黒板の隅に刻まれた「正」の字は、礼子と翔太が二人だけでこの教室を訪れた回数を示す密かな記録だ。夫を亡くした叔母を支えるうちに始まった逢瀬は、卒業から遠ざかったはずのセーラー服をもう一度纏わせるまでになっていた。来月に迫った校舎の取り壊しを前に、二人は最後の一画を書き足しに訪れる……
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使われなくなった中学校の黒板の隅に刻まれた「正」の字は、礼子と翔太が二人だけでこの教室を訪れた回数を示す密かな記録だ。夫を亡くした叔母を支えるうちに始まった逢瀬は、卒業から遠ざかったはずのセーラー服をもう一度纏わせるまでになっていた。来月に迫った校舎の取り壊しを前に、二人は最後の一画を書き足しに訪れる……
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新築マンションのモデルルームという、静寂と清潔感に包まれた密室。同じ不動産会社で三年間肩を並べてきた二人が、最後の内見客が去ったあとに残された。施錠確認という名目で、ただ、それだけではないことは、互いにわかっていた。積み重なった視線の重さ、触れなかった指先の記憶。清楚な装いの彼女がボタンを外すとき、三年分の熱が、ついに形を持つ。禁断の場所で繰り広げられる、激しく濃厚な情事の行方は…
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