消毒されたベッドの上で褪せる女子アナの恥辱

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四年間続いた水曜の施術室

窓を伝う雨音だけが、静まり返った屋敷の中に響いている。二階の角部屋、義父のリハビリのためだけに整えられたこの部屋は、天井の間接照明が施術台の白いビニールシートを淡く照らし、消毒液特有の苦い匂いが壁際に並んだアロマオイルの甘さとせめぎ合っていた。毎週水曜の夜、義父の施術に取りかかる前、彼女は必ずこのシートを丁寧に消毒して整える。今夜もその手順を終えたばかりで、シートの表面にはまだ消毒液の匂いが色濃く残っていた。

四年前、彼女はアナウンサーとして局に籍を置いたまま、この家の次男に嫁いだ。ちょうどその頃、義父が脳梗塞で倒れ、右半身にわずかな麻痺が残った。夫は商社勤務で海外出張が多く、家を空けることが多い。せめて自分がそばにいたいと、彼女は出演本数を減らし、通信講座で介護の資格を取った。以来四年、水曜の夜になるたび、この部屋でリハビリの施術を続けている。義父の体を支えて施術台へ移すには男手が要る。家業を継いで多忙な義兄の男は、それでも毎週水曜の夜だけは必ず時間を空けて手伝いに来た。

今夜、彼女は同僚の送別会に顔を出した帰りで、まだ黒いスーツ姿のままだった。膝下丈のタイトスカートに、ボタンを二つだけ残した白いシャツ。呼吸のたびにわずかに揺れる胸元を、男は施術台の脇に立ったまま見つめていた。やがて口を開く。

「今夜は、父さんの薬が効くのが早かったな」

義父は夕食後にわずかな発熱があり、医師の指示で早めに眠剤を飲んで休んでいる。施術の必要がなくなった今、二人がこの部屋に残る理由はもうない。それでも男は動こうとしなかった。

「一年前も、こんな雨の夜だった」

ぽつりと落ちた言葉に、彼女の肩が強張る。去年の梅雨時、連日の疲労で施術中にめまいを起こし、崩れかけた彼女を、男が咄嗟に抱き止めたことがあった。あの夜も、雨が同じように窓を叩いていたのを、彼女はまだ覚えている。数秒だけ触れ合った体温を、二人はそれぞれ持て余したまま、この一年、直視せずに過ごしてきた。

彼女は俯いたまま呟いた。

「忘れてくれたと、思ってました」

「忘れられるわけがない」

男は短く答え、彼女の肩に手を伸ばした。振り払われることのないその手は、次第に指先へ力を込め、彼女を施術台の縁へと引き寄せる。

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四年分の遠慮を脱ぎ捨てて

「脱がせても、いいか」

男の問いに、彼女は視線を伏せたまま小さく頷いた。その仕草を合図に、男の指がシャツのボタンにかかる。一つ、また一つと外れるたび、白いブラジャーに包まれた胸元が現れる。最後のボタンが外れると、男は彼女の肩を抱くようにして背後へ回り込み、背中のホックを探り当てた。カチリと乾いた音がして締め付けが緩む。男はそのまま両手を前に回し、露わになった乳房を包んだ。硬く冷たいビニールシートの感触と、背中に押し当てられた男の体温との落差に、彼女の喉から小さな声が漏れる。

「四年間、あなたの手ばかり見ていた」

耳元で囁かれた言葉に、彼女の腰が震える。男は乳首を指先で挟み、ゆっくりと捏ねた。敏感な突起が形を変えるたび、彼女の背が弓なりに反る。

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「あっ……」

短い声が喉の奥から漏れる。男はもう一方の乳房にも手を這わせ、両手で交互に揉みしだいた。肩から滑り落ちたシャツとブラジャーが、二の腕に絡みついたまま止まる。男は彼女の身体をゆっくりと反転させ、正面から抱き寄せると、色づいた乳首に唇を寄せた。ちゅっと吸い付く音とともに、熱い舌が輪郭をなぞる。

「もう、我慢できない……」

彼女の指先が施術台の縁を強く握りしめた。

施術台の上でひらかれる秘部

男はまだ二の腕に絡みついていたシャツとブラジャーを引き抜き、続けてスカートのホックを外すと、脱がせた衣服をまとめて椅子の上へ重ねた。一糸まとわぬ姿になった彼女を、男は施術台の上へ横たえる。冷たいビニールシートの感触に肌が粟立つが、それもすぐに互いの体温に溶けていった。

男の指先が太ももの内側を滑り、脚の間に触れる。すでに潤い始めていた入り口を中指がなぞると、彼女は膝を大きく開いた。

「ずいぶん、待たせてしまったな」

男は指を膣口へ沈め、円を描くように動かす。くちゅり、と湿った音が響き、彼女の腰が浮いた。指が二本、三本と増えるたび、彼女の内側は柔らかくほぐれていく。親指が陰核を押し潰すように刺激すると、彼女は喉を反らして声を上げた。

「あぁっ……そこ……」

「四年前に、こうすればよかった」

男はズボンの前を寛げ、昂ったものを取り出す。彼女はそれを見つめ、自ら膝を胸に引き寄せるようにして腰を差し出した。男は彼女の腰を支え、先端を入り口にあてがう。じわりと体重を沈めると、硬いものが奥へと沈んでいった。

「んあっ……!」

彼女の背中が施術台の上で反り返る。男は根元まで収めると、そのまま腰を打ち付け始めた。ビニールシートの軋む音と、肌がぶつかる音、二人の乱れた息遣いが部屋を満たす。

「もっと……四年分、埋めて」

彼女の言葉に応え、男は腰の動きを速めた。愛液が結合部から溢れ、太ももを伝って施術台のシートを濡らしていく。奥を突かれるたびに彼女の視界が霞み、指先が男の背中に爪を立てた。

「イく……もう、イっちゃう」

「一緒に」

男の声が掠れる。深く突き入れた瞬間、彼女は大きく腰を反らし、男もまた奥で果てた。熱い迸りが最奥に広がる感覚に、彼女は全身を震わせた。

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拭き上げたシートに残る二人の匂い

荒い呼吸が収まる頃、男は濡れタオルで彼女の下腹部を拭った。冷たい布が火照った肌を滑り、残った体液を丁寧に吸い取っていく。四年間、義父の身体を清めてきたのと同じ手つきで、男は今、彼女の肌を清めていた。拭き終えると、乱れた跡の残るシートも同じ布で丁寧に拭い上げる。

「一年前は、抱き止めた腕をすぐに離した。今夜は、離さない」

男の低い声に、彼女は小さく息を呑んだ。夫が海外から戻るまでは、まだ何日もある。夫のいない夜に慣れてしまった自分の浅ましさを、雨音の中でひっそりと噛みしめながらも、拒む言葉は出てこなかった。

「来週の水曜も、ここに来る」

念を押すような声に、彼女はゆっくりと頷いた。窓の外では雨がまだ降り続き、消毒液の匂いに、もう一つ別の匂いが混じっている。四年間、義父の世話という名目で通い続けたこの部屋は、もう元の意味には戻らない。

この物語は完全なフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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作者より月森 潤

月森 潤

四年間、家族の一員として寄り添いながらも、決して越えてはいけない一線を意識し続けてきた二人の距離感を描きたいと考えました。単なる衝動的な関係ではなく、義父のリハビリという生活に根差した日常の積み重ねの中で、少しずつ輪郭を帯びていく感情を軸に据えています。 特にこだわったのは、施術台を消毒して整えるという日課そのものを、二人の関係の伏線として機能させることです。義父の身体を清めてきた手つきが、物語の終盤で彼女自身の肌を清める手つきへと反復される構成にすることで、四年という時間が持つ重みを表現したいと思いました。また、一年前の雨の夜に交わした短い抱擁という具体的な記憶を挟むことで、唐突な情事ではなく、積み重ねられた感情がついに溢れ出す瞬間として描けたのではないかと感じています。 毎週水曜という反復される習慣が、この一夜を境に別の意味を帯びていく過程を、読んでくださった方に感じ取っていただけたら嬉しいです。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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