
紺のニーソックスに降る星明かり
陸上部顧問の早坂美緒と颯太の関係は、五月に痛めた足首の手当てから始まった。体育館の用具庫で重ねてきた放課後の逢瀬の先に迎えた、夏合宿二日目の夜。星空ライトが揺れるグランピングドームで、颯太の好みを知る美緒は指導用のジャージ姿のまま、こっそり持ち込んだニーソックスの脚を投げ出す。冷えた指先から始まった愛撫は、やがて互いを貪り合う熱へと変わっていく。
続きを読む →6 件の記事

陸上部顧問の早坂美緒と颯太の関係は、五月に痛めた足首の手当てから始まった。体育館の用具庫で重ねてきた放課後の逢瀬の先に迎えた、夏合宿二日目の夜。星空ライトが揺れるグランピングドームで、颯太の好みを知る美緒は指導用のジャージ姿のまま、こっそり持ち込んだニーソックスの脚を投げ出す。冷えた指先から始まった愛撫は、やがて互いを貪り合う熱へと変わっていく。
続きを読む →
大学の手芸サークルが部室として使う、通称「家庭科室」。彼女が入部してから一年半、運針を手ほどきしてくれた先輩と重ねてきた放課後は、去年の学園祭をきっかけに秘密の恋人同士の時間へと変わっていた。だが先輩が運営を退くのはもう来月。月例会のあとの後片付け当番だけを口実にした二人きりの時間で、指先に残る胼胝に触れながら、抑えてきた熱がほどけていく。裁ちばさみが光る机の上で交わされる、約束と快楽の行方は…
続きを読む →
看護の実習でいつも人の世話ばかりしている深雪は、性的指向のマッチングアプリで見つけた「医療プレイ」というプロフィールに惹かれ、半年前、産婦人科研修医の柊にメッセージを送った。毎晩二十三時、既読がつくまでの数分間を心待ちにする夜が積み重なり、今夜ついに二人は貸切の診察室で顔を合わせる。実習服に袖を通してきた深雪と、彼女が話したことを一つも忘れていなかった柊。冷たい金属の脚台に、二人の鼓動が移っていく……
続きを読む →
高架橋を疾走する深夜便の、二階最後列。運転席から一番遠いその席は、下の階の気配からも完全に切り離されていた。薄暗い読書灯が座席の隙間に青白い影を落とし、等間隔に並ぶ高架照明の光が、規則正しい明滅を天井に刻んでいく。この席に座るのは三度目だった。男の実家は…
続きを読む →
三年前、禁断の逢瀬に終止符を打った人妻・こころ。夫の出張の夜、彼女が送ったたった一行のメッセージが、すべての歯止めを溶かした。熱海の磯辺に建つコテージで再会した男は、かつての恋人、積み重ねてきた後悔と渇望が、清楚な外見に隠れた欲望とともに解き放たれる一夜。
続きを読む →
仕事帰りの営業車。薄暗い車内で二人きりになった、二十年来の幼馴染みで部下でもある男と、上司である彼女。小学校の通学路から積み上げてきた長い時間が、部長と部下という仮面をゆっくりと溶かしていく。敬語のまま有無を言わせず彼女を支配する男と、昼間の厳格な上司の面影を失いながら甘く溶けていく彼女、二十年の積み重ねが、夕暮れの密室でついに溢れ出す。
続きを読む →